再度 写真を評価する基準

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やっぱり写真を評価する基準なんてない。と思う。


だが、ティルマンスと私の写真をならべて、どちらを欲しいですかと、そこら辺を歩いている人に問うと、たぶん圧倒的にテルマンスの写真を選ぶだろうという、いわゆるティルマンス問題(勝手にそう名付けました)も存在します。


確かに評価の軸(美的判断の基準)は存在するのでしょうが、そこを少し深く掘ると、明確な基準だと思われていたものが実はアイマイなものになり、趣味や好き嫌いという(経験的な知性)磐板にぶち当たり、そこで大概の人の思考は停滞してしまう。
これはカントの言うところの「趣味判断」という問題なんでしょうが、よくわかりません、まあ、趣味判断の分析はいろいろ参考になるので、カント・趣味判断等で検索してください。


そして、ティルマンスと私の写真の違いを言語化することが、ティルマンス問題の解決に役立っことは言うまでもありませんが、なかなかの困難を伴います。


むろん、そんなものは双方の写真を一目見ればわかるのですが、その違いをわかりやすく、道筋を立てて説明するのは一筋縄ではいきません。


寿限無のような文章でけむに巻くのではなく、ものごとをちゃんと説明される写真評論家・写真教育者が多くなれば、レビューなども経験に頼ったインプレッションに止まらない内容となり、写真を取り巻く環境の質的向上が望め、批評された側が意味なく落ち込むような無駄なレビューも少なくなるのではないでしょうか。