カントとアラーキーの本 


カント 貫成人


カントの考えたことのあらましを知ることのできる本。


カント独特のことば、例えば悟性やらアンチノミ―をわかりやすく解説されていたり、なぜ三大批判書があり、それぞれの役割・内容と流れが分かりやすく概説されており、カントの著作に取り掛かる前に、読んでおくと役に立つのではないでしょうか。


ただ、どううまくダイジェストされていても抜け落ちるものの方が多いのは致し方ないし、この本だけを読んでカントを理解するのは難しいというのはのは、当たり前の話ではあります。


荒木経惟・写真に生きる。  荒木経惟


自伝的なコラムと写真で構成された本。


最近の写真は心身の衰弱もあってか力のないものが多く、晩節を汚すようなできの悪い本だとは思いますが、この本ではたぶん荒木さんよりも編集した方の問題が多いのではないかとも思います。


写真を編集することの大切さをよく知っている荒木さんであっても、写真そのものの魅力がないと工夫・編集のしょうがないとも言えるのかもしれません。