好奇心が薄くなってきたような気がする

山谷 ヤマの男 多田裕美子


山谷に縁のある著者の撮った写真と文章で構成された本。


文章は素直でストレートなもので楽しく読ませていただきました。


写真の方は引っ掛かりがありました、山谷で撮られたポートレィトが鬼界弘雄さんの写真に似ているからなんですが、写真が似ているのはまぁ普通のことなんで気にしなければいいだけのことだとも思うものの気にはなります。


やはり写真を撮る人にとって自分のスタイルを持っ事はとても大切なことでもあり、写真家のみなさんはそれに向けて研鑽もされているので、似ている問題は根の深い問題だとも言えるのではないでしょうか。


この本のなかでは、ちゃんと撮られたポートレートより肩に力の抜けたスナップ写真がいい感じでした。

 

つげ義春が語る旅と隠遁 つげ義春


もう作品を描かれなくなった後のインタビュー本。


つげさんから何かを引き出すインタビューではなく、訳のわからないインタビュアーがおれがおれがと前に出てくるくだらない本でした。


読む必要はないと思いました。


つげ義春名作原画とフランス紀行 つげ義春


タイトル通りの本。


原画に吹き出しの写植を貼ったものをコピーしたなんだかよくわからない本。


上の本同様あやかり商法的なもので、できの良くないものでした。

写真の周縁

 

自分をさがして旅に生きています 吉田ルイ子


写真とコラムで構成された本ですが、写真が少ないのは残念。


読んでいるとリゼッタ・モデルに師事していたとかかれていて、ダイアンアーバスとおなじやんと思った。アーバスの写真にはモデルの写真をさらに煮詰めたようなものがありますが、吉田さんの写真はストレートであまり共通点は感じらません、ただ、モデルの影響力とその時代を感じました。


いまは簡便にユーチューブなどで世界を覗き見ることができる時代ですが、タイトルは古臭く今ひとっですが、この本の中身は古くなっておらず、もっと評価されてもいい本(作者)だと思いました。


メメントヴィータ 藤原新也


コラム集です。


藤原さんの新しい写真を見たかったのですが、写真が一枚も入っていないのでとても残念に思いました。


そして、老人の繰り言感が強く読む必要のない本でした。文章も口述筆記なのか冗長でキレがなく楽しめないもので、駿馬も老いては駑馬に劣るといったところです。

ヘキサーレンズ

ヘキサー


大昔にレオタックスというバルナックライカのコピーカメラを買った。結構使った記憶がある、ちゃんとしたバルナックライカ(コピー)だった。


このカメラに付いてきたレンズがヘキサー5cmという沈胴タイプのレンズだった。このカメラの標準レンズだったかどうかなどは知らないが、とてもよく写るレンズだったので驚いた。


モノクロだけではなく、カラーネガでも古いエルマーよりちゃんと発色していた(個人の見解です)。


フイルム装填やファインダーなどいまさらバルナックタイプのカメラを使おうとは思はないが,カメラの寸法は手になじむもので、今でも感触が残っている。

 

写真批評 金村修

 

写真批評 金村修


ちゃんとした批評ではなく写真のことを取り上げたコラム集といった本。


文章がなんだか古臭いし、書いてあることも当たり前のことがほとんどで、読んでいて写真に関して何らかの発見や刺激を与えてくれることがないものでした。


写真やアートのような断言しにくい対象を自分のことばで深めてゆくことをせずに、
単純に断言するという思考停止状態にしていろいろごまかしているように思いました。

 

 

ペルシャの詩人


ルバイヤート オマル・ハイヤー


この詩集を訳した小川亮作さんはこの詩を理解したいがために外交官になってペルシャに赴任したという伝説の人。


AIさんによればルバイヤートは今のイランでも読まれ、受け入れられて言うといますが本当かなと思います。


そして、イラン・ロシア・中国、かって文明を引っ張ってきたと国のいまの姿は悲しいところがあります。

 

       10

 
われらが来たり行ったりするこの世の中。
それはおしまいもなし、はじめもなかった。
答えようとて誰にはっきり答えられよう――
われらはどこから来てどこへ行くやら?

写真集を見る

 


編集のお勉強をしたかったので何冊かの写真集を見てみたので、こんな写真集がありますよというメモを書いておきます。


深瀬昌久 強烈な写真家。


洋子 近くに居てほしいかどうかは別にして魅力的な女性の写真を集めた写真集。アラーキ―の陽子さんの種本かとも思いました。


私景 すべてに自らが写りこんだ写真集。おっさんに興味がある人にはお勧めです。


MASAHISA FUKASE  深瀬さんの業績を網羅した、ボリュームのあるとても重い写真集。ただ、構成がよくないためもったいない本になっています。


金村 修 ワークショップの人


Happiness is a Red Explodinng  圧縮感を演出して何を言いたいのでしょうか。


I CAN TELL  わかったら負けと言った文章を読むのが好きな人にはお勧めします。


In-between  外国では圧縮された街並みを探すのは難しいので、黒く焼いて圧縮感を出しました というような写真集でした。

写真の本二冊

 

写真講義 ルイジ・ギッリ


イタリアの写真家さんが大学でおこなった写真に関する講義の記録。


ワークショップのような実際の写真撮影技法から写真史まで幅広いアプローチで、ギッリさんがこう考えたということが書かれていますが、写真に興味を持っている人ならばほぼ共通認識となっているようなことが大半なので、高いお金を出して買うような本ではないとも思いました。


ただ、少し古くはなっていますがイタリアの写真を知るためのテキストとしては最適なものかと思いますし、参考写真として挙げられているご本人の写真はみる価値があるものでした。


写真制作者のための写真技術の基礎と実践 大和田 良


写真を学ぼうとする学生さんなどに向けた教科書として作成された本だと思いました。


写真を語るために持っていた方がいい共通認識的な事柄がまとめられているいい本だと思いました。教科書的な面白くないところはありますが、けったいな写真評論と違って、読んでおいて損にはならないでしょう。


写真はシャツターを押しただけでは実は何も写らないということから始まる教科書もあればいいのでしょうが、それはまた別の話になります。