2022-01-01から1年間の記事一覧

それぞれの制作2022  ギャラリー・アビィ

それぞれの制作2022 ギャラリー・アビィ ギャラリー・アビィで現在(明後日曜日まで)開催されている「それぞれの制作2022」という写真展は毎回出展者の写真で構成された冊子が発行されています。 この冊子は写真版の万葉集であり、写真というメディアにぴっ…

ボリス・ミハイロフ

ボリス・ミハイロフ ケースヒストリー 写っているのはかなり悲惨な状況下の写真のはずなのに、少しほっこりする不思議でけったいな写真たち。

街上比興

街上比興 高村光太郎 蹉跌は証だ。 真なるものは必ず蹉跌す。 蹉跌の深みに転落せぬもの、己はそいつの友ではない。 君見たまへ此のおもちや屋の葉巻の灰は崩壊しない。 サンタクロオスにもらふならほんとに火のつくハヴアナがいいな。

手と頭

手と頭 コンセプトはシンディ・シャーマンのように一葉の写真(写真ではないかもしれないが?)そのものだとカッコよく言ってみたいが、残念ながらそういうタイプの写真ではないので、後付けでコンセプトを設定(でっち上げて)して、それに合わせた写真をい…

写真にまつわるイメージ

写真にまつわるイメージ(先入観)を捨ててみる。

高田渡

バルナックライカを短いストラップで首から下げた高田渡さん。 高田渡写真集 「写真擬(もどき)」1972-1979 高田渡の視線の先に こんな写真集が出ていたんだ。

自問自答

自問自答 Q 代り映えしない写真を撮っていて飽きないですか A テーマを持っていないことによって、ある意味世界を常に新鮮に見ることができるため、浜の真砂は尽きるとも、世に写真のネタは尽きまじと言ったところですので、飽きは来ないようです。 Q 写真を…

視覚的な揺らぎ

テクストは、「写真」を解説しているのではない。写真はテクストを「図解」しているのではない。 私にとっては、それぞれの写真から視覚的な揺らぎのようなものが始まったというだけのことであり、おそらくその揺らぎは、禅が悟りとよぶあの「意味の喪失」に…

この世界の無化

美とは想像界だけにしかあてはまりえず、その本質的な構造のうちにこの世界の無化を蔵している世界である。 サルトル

すみれ摘みけり

浅茅原(あさぢはら) ゆくへも知らぬ 野辺に出でて ふるさと人は すみれ摘みけり 実朝 浅茅の原っぱとなってしまったふるさとで、幼なじみがどこかもわからない野辺に出て、菫の花を摘んでいたよ。

トレーニング

詩や写真をまったくトレーニングなしで読むのはやはり難しい。 読めば、見ればわかるだろうとは言うものの、そうは簡単に問屋が卸さないというのがリアルな認識だろう。 そして、そのトレーニング方法は文化教室から弟子入りまで多種多様に揃っているように…

カラー写真

カラー写真 動画 動画の情報量を必要とするほど、伝えたいものはない。 モノクロ 見えている情報を切り詰めて、スタイリッシュにする必要も感じない。

写真小史

オーラとはそもそも何か。空間と時間が不思議に編み合されたものである。それは、ある遠さーーーたとえそれがどれほど近くにあるとしてもーーーが一回限り現れる現象である。 ベンヤミン メディア芸術論集(写真小史p119) 何のことかさっぱり分かりませ…

クリスチャン・ボルタンスキー

クリスチャン・ボルタンスキーの可能な人生 聞き手 カトリーヌ・グルニエ 自伝的要素の多いインタビューですが、この中の話がウソかマコトかは分かりません。 だが、アートを志向する人にとっては画廊(画商)や美術館とのかかわりかたや、モノを作り出して…

夢の浮橋

春の夜の夢の浮橋とだえして峰に別るる横雲の空 藤原定家

夢の浮橋

春の夜の夢の浮橋とだえして峰に別るる横雲の空 藤原定家

仮装する写真

仮装する写真 シンディ・シャーマン 森村泰昌 ジリアン・ウェアリング 女性性は仮装へ向かうのか。 何かを作るときに正確すぎるくらいなら、そんなことはぜんぶ忘れたほうがいいそうすることで、おそらくもっとも魅力的な要素である謎が、失われてしまう。 …

シャッターが押したい

シャッターが押したい シャッターを押すのが好きである。数を頼んでいい写真という敵陣に乗り込むわけだ。 向こうからいい写真が歩いてくることも時にはあるが、それがいい写真であるかどうかは撮った本人もよくわからない。 下手な鉄砲は数を撃っても当たら…

写真の評価

写真の評価(2015年に書いたメモ) 写真のよしあしやスキ・キライを判断する基準は私自身である他ないけれど、それを外部に伝えるときには、その判断基準を担保するものが必要となる。 判断(評価)することは、一人でぼそぼそと写真を撮っている私の写…

写真はアートそのもの

プラトンはアートとは模擬(ミメーシス)であると定義したが、これで行くと世界を複写(模擬)する写真はアートそのものとなる。

写真の見方

写真の見方 □正しい見方はない 写真やアートの世界は見方や作り方に何らかの規範があるわけではない、いわば無法地帯だから、正義(正しい)の見方なぞは存在しない。 だからこそ、とりつく島を探すためにエスコートしてくれる評論家や手引きの本を探すこと…

写真を見る人を見つめ返させたい

私の欲望は、人々の生き様や、その中に私が見いだした強さや美しさを保存することです。 そして、写真の中の人々に、写真を見る人を見つめ返させたいのです。 ナン・ゴールディン

なにが足りないのか

あなたのスマホにも私のスマホにも写真があふれかえっている。 美しい風景、美しい人たちも見飽きるほど存在している。 また、意識して写真を撮る、すなわちアートや芸術をしている人たちも多いのに充足しているという感覚は薄い。 いま、私や私たちの写真に…