写真は純粋に偶発的なもの

「写真」は純粋に偶発的なものであり、またそのようなものでしかありえない(そこにはつねにある何ものかが写っている)--これに反してテキストはただ一つの語のとつぜんの働きによって、一個の文の内容を記述から意見へと変えることができる--ので、「写真」はただちに、民俗学的な知の素材そのものをなすあの<細かな事実を>伝達する。 

ロラン・バルト 明るい部屋p42