2023-01-01から1年間の記事一覧
自分の創作のプロセスはシステムとして完成している気もするので、どうやってそこから逃げるか、外へ出られるかを考えます。いつも同じビジョンを使っていると、その中に自分が閉じ込められている気持ちがするんです。 サラ・ムーン サラ・ムーンと森山大道…
合う合わない問題 どんなにすぐれた作品でも、自分の感覚に合わないものはあるし、それはある意味仕方のないことです。 たとえば私は谷川俊太郎さんの詩はとてもうまいと思っていますが、あまり好きな詩人ではありません。 むろん数少ないプロフェッショナル…
カメラ君とデジおじさんの対話 カ 普通に写真を撮っている人は、写真とはなんだろうというような答えの出ない問いを問うより、いかにすれば自分の写真表現ができるかを問うことの方が生産的だと人が多い中で、写真評論家はどんな役割を担っているのですか。 …
カプリの牧人 西脇順三郎 春の朝でも我がシシリヤのパイプは秋の音がする幾千年の想いをたどり
なんだかよくわからない写真は魅力的だが、なんだかよくわからない写真評論はトンチキである。 (むかしのメモより)
張り込み日記 渡部 雄吉 なんだか気になる写真集。 実際の事件捜査のプロセスを踏まえたドキュメンタリー写真なのでしょうが、虚実をないまぜにしたような不思議な味わいのある写真集です。 メインキャストとなっている中年の刑事さんがまるで名俳優の演技の…
意識する 要するに自覚的(写真を撮ろうと思って)に写真を撮るということなんでしょうが、大なり小なりみんなそうしているはずなので、写真を撮るときの意識する強度の問題になるようです。 また、意識するということは気づくという言葉に言い換えることも…
写真センスのあることが必要条件ではないとすると、写真を撮るためには何が必要なんだろう。 まず、必要なものはカメラ(フイルムカメラでもデジタルカメラでも、日光写真でも可)だと思いますが、これは私の写真の定義が「カメラを使って製作されたもの」と…
写真にセンスは必要か あればいいのだろうが、なくとも困らない。 スタジオでジャガイモを撮っても撮り手によって出てくる写真は違うし、場面によって評価も異なってくる。 どのような写真を撮るかによって見方が違ってくるだろうが、多くの人がセンスのある…
なぜ人はいい写真(好きな写真でも何でもいいよ)が分かるのだろう。 写真趣味や特に写真にこだわりを持っていない人であっても、写真の様々な違いがわかるのは確かなようだ。 たとえば私の撮った写真とティルマンスの撮った写真を並べて、どちらかをあげる…
275 「ブロンド」という言葉でさえブロンドという色を表しているように聞こえるのだから、写真に写った髪の毛がブロンドに見えることなど、それに比べたらなんとたやすいことだろう! p174 ウィトゲンシュタイン 色彩について
写真と沈黙がシーソーしている