短詩編(抄)  W・Hオーデン 中桐雅夫訳

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詩編(抄)  W・Hオーデン 中桐雅夫訳


できたら、垂直的人間を
 尊敬しょうじゃないか。
われわれは水平的人間しか
 重んじないけれど。


国家の建物はなぜあんなに高い?どうしてそのわけを
 知らない?
そりゃあ、国民の精神がとても低いからさ。


弾圧のない世界や社会を夢見ないかね?
うん、胎児が生まれるのをことわれるところでね。


諸君の世界を救うために、諸君はこの男に
 死んでくれといった。
 
この男がいま諸君に会えたら、その理由を
 聞くだろうか。