3)すでに古典
〇「複製技術時代の芸術」 ヴァルター・ベンヤミン 1999年
自由で、アイデァ豊かなマルキスト思想家という不思議な存在で、読み方しだいでどうとでも読めるベンヤミンさん。、
そして、コピーしたらオーラがなくなるとは書いていないとおもう。
〇「写真論」 スーザン・ソンタグ 1979年
ソンタグさんは写真評論家ではなく、文芸評論家である。たとえば、写真論のなかにある、「写真で見る暗いアメリカ」というエッセイ(試論)はダイアン・アーバスの写真をテキストとした、文芸評論としての70年代アメリカ論であることを認識しておかないと、読み方をまちがえる。
〇「明るい部屋―写真についての覚書」 ロラン・バルト 1997年
この本も写真論というより、普通に哲学書として読まれなければならない本。プンクトゥム、ストゥディウムやらはおまけだから気にしない。
〇「写真の時代」 富岡多恵子 1979年
ソンタグさんと同じく文芸評論。雑誌掲載の文章のため、深さはさほどないが切れ味は鋭い。絶版なのは残念。